卒業生の声

堀 祐美子さん(旧姓・城 昭和57年卒 和歌山信愛女子短期大学・保育科)
  私は現在、東京在住で図書館、児童館、小学校で絵本の読み聞かせボランティアをしています。 信愛高校を卒業した後、信愛短大保育科に進学し、その後の保育園、幼稚園勤務の経験を活かし2008年より3冊の本を出版しています。
学生時代は決して成績は良いほうではありませんでしたが、高校、短大での担任の先生が本当によく面倒を見てくださり、自分の小さな頃からの夢(幼稚園教諭、保育士)を実現することができました。
 私は16歳になるダウン症の娘がいます。東京には身内がおらず、地域の方や友人に助けられながら子育てをしてきました。障害を持つ娘と自分がここまでこれたのも周囲の方々の支援があればこそです。
信愛でシスターや先生方がよく言われていた「人としてある」こと―自分に正直に、そして人に感謝する気持ちを持つ―を感じています。
 将来、障害を持つ子供と健常児が自然に育つ統合保育ができる園の創設を考えております。
相手を思いやり、困っている人には手を差し伸べ共に生きるという信愛の精神が私の中にも根付いています。
斉藤 恭子さん(スクールカウンセラー)
私は現在、信愛をはじめ、和歌山県立高校のカウンセラーや大阪府立高校でカウンセリング基礎の授業担当講師などを兼務しています。私の社会人生活の第一歩は家電メーカーでの勤務でした。しかし、交通事故に遭い、病院などで私を励ましてくれた子ども達との出会いをきっかけに、勉強を再開し、入り直した大学で中学・高校の教員免許状を取得、関西カウンセリングセンターのインターン実習を経て、カウンセラー適任証(現、上級心理臨床カウンセラー認定書)を取得して今に至ります。
この分野で職に就くのが大変厳しい中、継続して複数の仕事に恵まれたことにとても感謝しています。自分の微力さを痛感し、苦しみや悲しみでいっぱいになる日もあります。ですが、目の前の人を大切に思い、その人の力を信じて待ち続ける。そうすると、底を体験した後、一歩、前に足を運んだ人が放つ、凛とした輝きを見る瞬間に恵まれます。これがこの仕事の醍醐味です。
私の仕事の基本姿勢である「人を大切に」は、信愛時代に「子どもは神様からの預かりもの」としてシスターや先生方から大切にされた体験が基盤となっています。
野間 五月さん(画家)
今、私は絵描きとして生活をしている。高校時代、決して勉強に一生懸命だった学生ではなかったのだが、勉強だけでない、「学ぶ」ということの基礎を知ったのはあの頃だったように思う。芸大を卒業後、様々な国を訪れ、様々な文化を持つ人たちと出会い、時にはぶつかりながらも、教科書では学べないことを実践で覚えてきた。それは今、私が絵を描くという事に大きな影響を与えている。高校時代のような、若い柔軟な感性と情熱をもって、今後も自分の求める作品を作っていければ・・と願っている。  

野間さんは信愛を卒業後、大阪芸大 デザイン学部に進学・卒業。その後、留学先のイタリアで、現在は 大阪に拠点を移し 創作活動を行っている。イタリアでは、2004年にボローニャ国際童画展で受賞。 その作風が好評を呼び、文・Jean-Michel Zurletti(ジャンミシェルツルレッティ) “La pomme et le hèrisson(リンゴとハリネズミ)”の挿絵を依頼され、フランスのLirabelle社(リラベル社)から2008年に出版。野間さんの作品は、HPでご覧になれます。
http://www.satsukinoma.com
坂本 妃査子さん(旧姓・小倉 岐阜大(農・獣医学科) 静岡パル動物病院勤務)
私は現在、小動物(犬、猫、うさぎなど)の獣医師として、動物病院で働いています。いわゆる「動物のお医者さん」には、動物好きなら一度は将来の職業として思い浮かんだ人も多いのではないでしょうか。私もその一人です。しかし、一口に獣医師と言っても、活躍の分野は多岐にわたります。大動物(牛、豚 など)診療、水族館や動物園での診療、公衆衛生の分野、製薬会社などです。将来、獣医学部に進んでも、就職先には色んなところがあるので、今から楽しみにしていて下さい。ただし、これらの分野で働く獣医師は、人のために動物を犠牲にしなければならないことも多いです。
私は小動物の獣医師なので、そのことについて少しお話します。仕事は、もちろんですが、「動物好き」だけでは勤まりません。動物病院に来るのは、健康診断やワクチン接種以外は、重症度は違えど、病気の子たちばかりです。弱っている子を見るのは楽しいことではありません。
また、動物はどこが悪いとは言ってくれないので、飼い主さんから、普段と比べてどこがどうおかしいのかを聞き出す必要があるので、どんな人とでもコミュニケーションをとる能力が必要です。人とは違い、公的な健康保険制度がないため、本来なら、獣医師としては必要な検査を行い、治療をかけたいのに、金銭的な理由から、踏みとどまってしまう飼い主さんもいます。しかし、それは仕方のないことで、そこが人と動物が決定的に違うところでもあります。 それでも獣医師という職業にやりがいを感じるのは、病気の子が回復したり、残念ながら亡くなった子でも、飼い主さんに、「精一杯治療してもらってこの子は幸せだった」と言ってもらえた時でしょうか。
獣医療も日々進歩しているので、毎日分厚い専門書をめくります。学生時代より勉強する日々です。今、勉強しないと、明日、助かるはずの命を助けられないかもしれないからです。 大切なのは、地道に勉強する習慣です。中学、高校と信愛で過ごすことにより身についた、毎日コツコツ勉強する習慣は、大学受験だけではなく、きっと将来、社会人として働き出してからも大切なものとなります。
獣医師になりたいと思う人は、(私も含め)どうしてもそれになることしか見えないことが多いと思います。
しかし、そう考える発端は、生き物が好きという気持ちから始まっていて、他に生き物に関わる職業をよく知らないためである場合もあるかと思います。したがって、一口に生き物がすきと言っても、その興味は、動物なのか植物なのか、生体を扱いたいのか生命現象を知りたいのかで、進学先は理学部だったり農学部だったり、幅は広がる可能性があり、広く社会を知ることも必要だとおもいます。信愛で、先生方に付いてよく学び、広い視野を持って物事を考え、若い日々を過ごして下さい。
岩中 美季さん(金沢大・医 大阪府母子保健総合医療センター勤務)
現在私は助産師として働いています。助産師の主な仕事は、お腹にいる赤ちゃんが外の世界に出ようとする、その誕生の瞬間に立ちあい、お母さんと赤ちゃんをサポートすることです。他には市町村で実施する健康診断などにも、保健師と共に関わっています。その他、産後の授乳期の援助や思春期から更年期など女性の一生にかかわる仕事をしています。
助産師になって6年目。病院で様々なお母さんと赤ちゃんに出会いました。赤ちゃんを産み終えた後のお母さんの顔…安堵と解放感と世界中の幸せをそこに集めたかのような恍惚とした美しく神々しい表情、お父さんの男泣きと歓喜の声、生まれたての赤ちゃんの何とも言えない…うっとりした柔らかい安心した表情、そこには何の邪心もない、ヒトの力が入り込む余地などない圧倒的な自然の偉大さを感じずにはいられない崇高な空間があり、その場にいられる私は本当に幸せだなぁと思います。
医療の高度化に伴い、高い専門性が要求される中、産科の世界も例外ではなく、助産師に求められるものも高くなっています。感性や技術を磨くだけではなく、知恵を身につけて、たった一瞬の誤りがその後の家族の将来を左右しかねないという厳しさのなかで働いているという緊張感を常に持っておく必要があると痛感しています。自分と向き合いながら、課題克服に向けて試行錯誤の毎日ですが、こうして自らを振り返り、前進していく力を身につけられたのは、信愛の中・高時代があったからだと思います。卒業して10年経った今でも助産師に必要な専門知識を身につけるために、机に向かうことが多いのですが、自分なりの勉強方法を身につけ、こつこつと学習が続けられるのは、信愛での「努力は人を裏切らない」体験と、良いところも悪いところもざっくばらんに指摘し合い、切磋琢磨しあえる信愛時代の大切な友人たちのおかげだと思います。
石橋 京子さん(旧姓・和田)
信愛で過ごした3年間の高校生活は「自分らしさを養える最高の環境」。女性だけの社会の中では生徒会の仕事も重い荷物を運ぶことも全部自分たちで行いましたので、全員が自分の役割を見つけて学校生活に主体的に参加していました。授業中は集中し、遊ぶときは思い切りというメリハリも、生徒自らそういう空気を作り出していました。今思えば先生方の対応も大人で、頼れば助けてくれましたし、頼るまでは任せてくれていたのかなと思います。そんな環境の中で過ごせたおかげで、自分で進路を考えて目標に向かって努力することも、とても自然に出来るようになりました。
卒業後は「建物が外国みたいで素敵という単純な憧れで関西学院大学(文学部)に進学、ミレニアムで沸いた2000年には「人に喜ばれる仕事がしたい」と言う思いで㈱高島屋に入社しました。現在は大阪店・食料品の営業企画担当とて、売場のプロモーションやオンラインショッピングなど様々な企画の立案を行っています。新しい企画や何か面白いことを考えることは、信愛時代からの私の役割なんです。今でも信愛の卒業生が多方面で活躍している噂を耳にしては、「みんな頑張ってるなあ」と励まされ、また頑張れる力をもらっています。
西内 絵美さん(大阪大・工 (株)シャープ勤務)
  現在、電機メーカーのシャープで空気清浄機の研究開発をしています。主に空気清浄機の効果を検証する業務を担当しています。空気清浄機には、ウィルス、カビ、細菌、ニオイなどを除去する効果がありますが、このような効果の性能の高さを科学的実験で検証し、お客様に伝えるという内容です。私が携わった仕事はCMやカタログなど様々な媒体で紹介されるので、街やテレビで見かけたときには自分の仕事が社会に発信されている!と嬉しくなります。(当社の空気清浄機は、私たちの日々の努力が巧を奏してシェアトップとなっています!と少しだけPR。) 個人の学力を最重視する学校が多い中、信愛は人としての躾も重視している学校でした。日々の生活、宗教の授業、朝礼のお話などを通して、感謝、思いやり、礼儀など、人として当たり前のことをしっかり教わったと思います。
このようなことは社会で周囲の方々との信頼関係を築くことにつながり、仕事を円滑に進める上で大きな糧になっていると感じます。
また、勉強の面では、信愛での英語教育が非常に役立っています。周囲は英語が苦手な人が多いので、信愛の英語教育を受けた私は英語での仕事を任されることが多いのです。特に外国の取引先との交渉などを任されます。中学・高校時代は先生方の指導に皆と同じように従っていただけで、そんなに英語が得意という意識はありませんでした。今になって、先生方が英語を熱心に教育してくださっていたことを痛感しています。今は、社会で活躍する=世界で活躍するという時代になっていますので英語力を伸ばしてくださった信愛の先生方には本当に感謝しています。
信愛で鍛えてもらった人間力と学力を礎にさらに活躍していきたいと考えています。
柏木 英里さん(和歌山大・経済 (株)ブルボン上海支店勤務)
  和歌山信愛を卒業して7年、現在は中国の上海市で働いています。小さい頃から海外で働くことが夢でした。泉州弁しか話せないのに日本語教師?自分の持ち物も管理不十分なのに他人のパスポートを預かるなんて・・・、結局高校卒業の頃は海外で働きたい!以外これと言った具体的な夢はありませんでした。 そんな高校3年生、物凄く苦手だった数学を金森先生をはじめ多くの先生方から親身になってご指導いただき、一生に一度だろうと受けたセンター試験。
奇跡か何か、とにかく無理と思っていた国公立大に出願できる得点でした。
その甲斐あって、家から一番近いけれど遠い存在だった和歌山大学経済学部に入学することができました。
大学卒業後は菓子メーカーに入社し、1年半の間に3通の辞令を受けました。3通目は上海赴任、夢が叶い海外での仕事のスタート。会社84年の歴史始まって以来初めての女性の海外赴任に周囲からの期待とエールはとてつもなく大きいものでした。現在は商品の在庫管理や受注出荷手配等の物流業務に加え、営業、新入社員の指導、通訳として地方都市への出張が主な業務です(要するに何でも屋です)。上海に来て9ヵ月が経ちますが、日本の常識、日本の基準では考えられないことばかりが日々起こっています。得意先の中国人と電話で大喧嘩し、社内のスタッフと業務上で対立することもあり、言葉も文化も育った環境も全く違う人達と肩を並べて働く大変さを痛感しています。在学中から変わらない私の泣き虫は今も健在で、上海に来たばかりの頃はよくトイレに駆け込んで泣いていました。時にはトイレから学校に国際電話をかけて担任だった遠藤先生に話を聞いてもらったりもしました。「柏木、それ面白い。本書いたら売れるぞ」と私の悲劇を大笑いされたり、「お前、ようやるなあ。えらい!」と感心されたり。心底参っていましたが、話を聞いてもらうだけで力が湧いてきて、貴重な経験!、とポジティブになったものです。
信愛を卒業した今でもたまにクラスメイトと屋形町に行っては先生方にお会いして近況報告をしています。在校生だけではなく、卒業生のお悩み相談にも応じなければならない先生方は大変だと思いますが、いつでも温かく迎えてくれるスタイルは他校にない信愛の最大の魅力だと思います。
日々の小テストや宿題、定期試験など、在校生の皆さんは毎日本当に大変だと思います。今はまだ5年後、10年後の自分が何をしているのかが想像できないと思いますが、5年後、10年後の自分の為にも“今”自分自身を信じて、先生方を信じて学業に励み、存分に信愛ライフを楽しんで下さい。
鶴岡 千尋さん(大阪府立大学リハビリテーション学部 和歌山市で勤務)
私は市内の病院で理学療法士として働いています。理学療法士とは、厚生労働大臣の免許を受けて、医師の指示の下、身体に障害のある人に対して身体能力の回復を図るためのトレーニングや治療を行う人のことです。分かりやすく言うと、病院等でよく見かけるリハビリをしている人のことです。一般的に、私たちの仕事は『身体に障害のある人』の身体能力を維持・向上あせることと思われていますが、それだけではありません。『障害』とどう付き合っていくかを考え、提案することも大切な仕事です。
理学療法士の活躍の場は、一般の病院や福祉施設のほか、スポーツや教育の分野などその幅は広がっています。私が現在勤めている病院は、通院、デイサービス、訪問リハビリなどが主な仕事です。
私が信愛で過ごした学生時代には、人との関わり合いの大切さ、有難さ、そして努力することの大切さを学びました。信愛の先生方はとても熱心で、生徒のことをよく見守ってくださいました。いつもと顔色が違う時、たとえば勉強がはかどらない、何だか前向きになれない、そういうちょっとした変化にすぐ気付いて、「どうしたの?」と声をかけて下さいました。先生方だけでなく周りの友人たちもそういう優しさを持ち合わせていました。そんな友人たちとは、その絆はとても深く、私の人生における大切な宝物です。そんな高校時代の環境があってこそ自の夢に向かって努力することができました。
社会人として働く今、人とのつながりは最も大切なものであると実感しています。そして日々の努力の積み重ね。理学療法士としての仕事において、治療技術を向上し、患者様により良い治療サービスを提供して喜んでいただけるようにするためにそれは必要不可欠です。 今、信愛で学んでいる皆さん、あるいはこれからこの学校で学ぼうと考えている小中学生の皆さんも、勉強、友達作りなどしっかりと、そして卒業後は大きく社会に羽ばたく素敵な人になってください。

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